塩ビで磁選機を守る!非磁性素材による内部保護の重要性と導入効果とは(2025年8月9日)

磁選機の内側に塩ビを張り付ける理由と導入メリット|耐摩耗・絶縁・コスト削減を実現
磁選機(磁力選別機)は、製造・加工ラインにおける異物除去・品質保持の要として欠かせない設備です。
その磁選機の内側に「塩ビ(塩化ビニル)」シートを張り付ける処置が、近年さまざまな工場で導入されています。
この記事では、磁選機に塩ビを張る理由、効果、導入のメリットについて詳しく解説します。

なぜ磁選機の内側に塩ビを

張り付けるのか? 

1. 摩耗対策としての物理的保護

磁選機の内部では、日々大量の素材(鉄粉・砕石・リサイクル品など)が流れ、高速でぶつかることで内部金属が削られます。
塩ビシートを張ることで、こうした摩耗・衝突ダメージを緩和し、装置本体の損傷を防ぎます。

結果として:

・装置の寿命が延びる
・高額なパーツ交換を減らせる
・生産ラインの安定稼働に寄与といったコスト削減とリスク低減につながります。

2. 磁力の安定化と非磁性体による干渉防止

塩ビは非磁性体であり、絶縁性の高い樹脂素材です。
磁選機のような磁力を利用する装置においては、磁力の乱れや誤作動を防ぐために、内部構造材が磁気を帯びにくいことが重要です。

塩ビを用いることで:
・磁場への干渉を防ぎ、選別精度を安定化
・鉄粉などが不要に吸着しない
・静電気・漏電などのトラブル防止
・といった効果も期待できます。

3. 清掃性・メンテナンス性の向上

塩ビシートの表面は平滑で、粉塵・鉄くずの付着を防ぎやすい素材です。
特に食品工場やリサイクル施設など、衛生や異物混入対策が求められる現場では、清掃性の高さが大きなメリットになります。
汚れがたまりにくく、清掃が簡単
衛生管理や異物混入リスクの低減
作業者の負担軽減と安全性向上

実際の工場現場で選ばれる理由

磁選機への塩ビ貼り付けは、以下のような現場で多く導入されています。

業種 目的

※鉄鋼・非鉄金属リサイクル 鉄粉・くずの摩耗防止、磁場安定化
※砕石・骨材プラント 耐摩耗性・騒音抑制
※食品・化学品工場 異物混入対策、清掃性の向上
※樹脂成形・樹脂粉末ライン 静電気対策、異物の吸着防止

いずれの現場でも、「設備のトラブルを未然に防ぐ」「予防保全でコスト削減」という視点から、塩ビ張り付けのニーズが高まっています。

塩ビの種類・厚みはどう選ぶ?

用途に応じて、以下のような選定が必要です:
耐摩耗性重視 → 厚手(2.0mm〜3.0mm)の耐衝撃塩ビ
静電気対策 → 導電性塩ビ
化学薬品対策 → 耐薬品グレード塩ビ
塩ビの選定・加工・施工には、現場の状況を熟知した専門業者による現地調査と個別提案が欠かせません。

まとめ|塩ビ貼付は「見えない価値」

を生む重要な対策

磁選機内部への塩ビ張り付けは、**故障を防ぐ「予防保全」**であり、製造ライン全体の信頼性を高める効果があります。
摩耗・磁気干渉・清掃性・コストの面からも、現場のニーズに即した重要な対策として注目されています。
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