PVC+FRP二層構造で実現する高耐久ダクト用ベンドの製作(2025年8月9日)
工場やプラントの排気設備において、ダクトの寿命は稼働効率とメンテナンスコストに直結します。特に曲がり部分であるダクト用ベンドは、粉塵や薬品ガスの衝突・摩耗が集中しやすく、腐食や劣化が進みやすい箇所です。
そこで注目されているのが、PVC(塩ビ)+FRP(二層構造)による高耐久ベンドです。本記事では、その構造的メリットや製作工程、実際の導入事例をご紹介します。
PVC+FRP二層構造とは?
PVC(塩化ビニル)とFRP(繊維強化プラスチック)を組み合わせた二層構造は、それぞれの長所を最大限に活かすことで、従来の単層ダクトでは得られない耐久性を実現します。
- PVC層(内面):耐薬品性、滑らかな内面、加工精度の高さ
- FRP層(外面):耐衝撃性・耐候性、軽量で高強度、屋外耐久性
製作工程
- 設計・型取り(ダクト径・曲げ角度・設置スペースに合わせた設計)
- PVC板成形・溶着(耐薬品性を活かした内面加工)
- FRP積層(外面補強・耐候性強化)
- 硬化・仕上げ(寸法精度・接続性の確保)
- 現場設置・接続(既設ダクトとのフィッティング)
導入メリット
- 長寿命化:腐食・摩耗が大幅に低減
- 軽量化:金属製ダクトより軽量で施工性向上
- メンテナンスコスト削減:交換頻度が減少
- 設計自由度:複雑形状や特殊寸法にも対応
導入事例(北九州)
北九州の工場では、酸性ガスを含む排気ダクトのベンド部が早期に腐食し、頻繁な交換が必要でした。
PVC+FRP二層構造ベンドを新規製作・設置した結果、耐用年数が延び、排気効率も改善。
まとめ
PVC+FRP二層構造は、過酷な環境下でも長期使用が可能な耐食ダクト用ベンドを実現します。特に化学工場や食品工場、メッキ工場など薬品や湿気を多く扱う現場に最適です。
永和工業のお問い合わせページより、お客様の現場環境に合わせた最適な高耐久ベンドのご相談を承ります。